WordPressを使ってWEBサイトを作る時に

WEBサイトを作ろうと思い立った途端、たいていの人の頭の中には、様々な疑問が、ふつふつと生まれてくると思います。



WordPressは、もともとブログ用のオープンソースですが、カテゴリ分けを中心にしたCMSサイトとしても良く使われていて、何よりインストールから、カスタマイズまでの様々な情報はWEBにあふれかえるほどあります。



この投稿では、WEBサイトの見せ方を左右する「テーマ」について、選び方やカスタマイズについての「お得情報」を提供してみたいと思います。

WordPressのテーマって、ファイルがたくさんあって何処をどういじっていいのかわからない


WordPressのテーマは、大抵30ファイル以上とたくさんのテンプレートファイルが使われています。

大して見栄えも変わらないのに、どうして困惑するほどのテンプレートを使っているのか?と思ったことはありませんか?


私は、初心者の人がはまりやすいポイントの代表格と思っていて、index.phpとcomment.phpしか使わない公式テーマEnoughを、公開していた時期がありました。

ja.forum 自作品の告知


このテーマは、0.56までで、その後コンセプトを変更して現在に至っています


実際に、テンプレートはシンプルでも、使いやすいかというとテンプレート階層に沿って、事前にテンプレートが準備されているものを使うほうが、カスタマイズは簡単で、index.phpしか使っていないものにテンプレートを追加しようとすると、そのテンプレートを一から作らなくてはいけない手間が結構なものである事に気づかされました。



なので、どうしても多すぎると感じたら、index.php comment.php style.cssと、テンプレートパートファイル(sidebar.php,header.php ,footer.php )を残して、それ以外のファイルは、デスクトップにでも移動させておいて、

必要になったら、テーマに追加していくといった方法のほうが、初めての人にはやさしいのかもしれないと思うようになりました。



テーマを選んだんだけど、日本語で表示すると急にダサくなってしまう。

日本語で文字を入力すると、日本語の文字は「おっきくなっちやう」

例えば、私が作っているRaindropsというテーマで見ていただくと、通常公式ディレクトリなどで配布されているテーマをインストールした場合、画像の1のように、日本語は少し大きく表示されるので、デザインに違和感が発生する。



(2,3は、Raindropsは言語別のCSSで、文字の大きさを若干小さくして、日本語環境でも違和感のない表示になるように調整しています。)

f:id:tenman:20131226131006p:image



日本語で使うと、フォントがおかしくなる。

最近は、テーマでWEBフォントが使われるケースが多くなり、英語表示では問題ないのに、日本語環境用の代替フォントなどが設定されていない等によって、違和感を感じるケースがあります。

公式テーマの場合は、和名フォントの指定が出来ない(日本語使えないので)という部分もあります。

文字の一部が、文字化けしてしまう。

英語環境で作られたテーマの場合、概要文表示などで、もともとの本文を切り詰めて表示するような場合に、マルチバイト文字に対応したPHP関数が使われていないときに発生します。

(日本語環境のことが考慮されていない)


よく見かけるのは、海外製の有料テーマを購入したんだけど、うまく動かないといったケースがあります。


公式テーマの場合は、レビューの段階で、この種のPHP関数が使われていると、WordPress関数への置き換えを指示されますが、有償テーマの場合は、配布者が自由に作って、自由に配布しているため、「お金を払った上に、問題が発生する」ということが時々発生します。


テーマに関しては、無料のものより有料のものが品質がいいだろうと思い込むのは、間違いの元です。


私は、これまで有料テーマとして配布しているテーマが、無料テーマのレビューに合格できずに、それでも販売し続けているテーマをこれまで、いくつか見てきました。



こういった事は普通にあるので、そういうものなんだと知っておくだけで、対応はかなり楽になります。


こういうことが普通にあるんだとすれば、どういう選び方を考えればいいのか?



フォントの種類をCSSで設定してあるのは、指定箇所はそれほど多くはないし、フォントを変更するのは単純に置換をすればいいだけなので、大抵の場合、難しくはありません



問題は、フォントサイズ。



フォントサイズは、様々な場所で、たくさんの種類を使うケースが多いので、修正が困難。



修正しやすいテーマは、どんなテーマか?



フォントサイズの指定にpxなどの固定値を指定しているものは難しく、emなどの相対値で指定しているものがいい。

emなら、bodyにベースフォントサイズを指定すればいいし、remならhtmlエレメントにベースフォントを指定するだけで、相対的に全体のフォントサイズが変わる。

カスタマイズしやすいかどうかは、CSSのフォントサイズ指定の方法の見極めが大事。



大抵のテーマが日本語に対応していない中で、どのようにして、cssのカスタマイズをすればいいか

私が作っているRaindropsの場合は、テーマのlanguage/cssにja.cssがあらかじめセットされていますが、それは、特殊な例で、ほとんどのテーマは、言語用のCSSなんて持っていません。


その場合は、テーマディレクトリに、ja.cssを作ればいいです。カスタマイズ部分は、いつでも明確になります。(2016/1/14)親テーマに作成すると、テーマアップデートの時に削除されるので チャイルドテーマで使うといいです


もちろんチャイルドテーマの中に、ja.cssを置いておいても言語が日本語の場合は、自動的に読み込んでくれます。

style.cssがあるじゃないか! 別にja.cssを作らなくたって! という人もいると思います。もちろんそれでも十分ですが、ロケールCSSを使うと、再頒布する事もできます。別のサイトで同じテーマを使う場合に、日本語環境向けの設定が簡単に移行できるという事もあります。


テーマの、日本語翻訳を行う人は良く見かけますが、日本語環境で読みやすくチューンナップしたCSSを配布している人を私は見かけたことがありません。


そのような意味合いもこめて、ja.cssというロケールCSSを作れば、WordPressはそのスタイルシートを自動的に読み込みます。

という事を強調しておきたい。

WEBサイトの見え方を「イケメン」にするWordPressテーマ


テーマは、2013 12現在 公式ディレクトリに、2176程ホストされています。独自に配布しているテンプレートショップを含めれば、万単位のテーマが配布されていると思います。


テーマを適用すれば、誰でも プロが作ったようなカッコいいサイトが出来上がるということは、ブログが生まれ出たときから ユーザーにとって大きな魅力でした。


一方で、WordPressコアファイルは、年に数回のメジャーアップデートを繰り返すほど、UIやセキュリティの改善が行われていいます。


しかし、よく考えて選ばないと、テーマは、あっという間に 陳腐化してしまいます。


陳腐化との戦い方を考えよう

WEBサイトを構築する手間は、コンテンツの制作などを考えると、膨大な手間がかかります。


配布されているテーマファイルの更新頻度や、チャイルドテーマの利用などは、陳腐化と戦うための重要な要素になります。


テーマの中には、週に一回ほどの更新を行うものや、更新がまったく行われないものなど様々です。


テーマの更新頻度も、テーマ選びの一つのポイントにしておくと良いと思います。


カスタマイズのやり方を考えよう

WordPressは、テーマもさることながら、膨大な数のプラグインも提供されていて、それが一つの売りにもなっているわけですが、

逆に言うと、個々のWEBサイトの製作現場では、WordPressに備わっている機能だけでは収まりきらない事柄が膨大にあるともいえると思います。


テーマのカスタマイズの話題になると、カスタム投稿タイプやショートコードなどの魅力的なカスタマイズ手法が目白押しです。


テーマの陳腐化と戦うという観点からすると、「いつか、お気に入りのテーマも別の新しいものに切り替えるべきタイミングが来る」


という事を、意識しておくといいと思います。



つまり、カスタム投稿タイプを、テーマ側で追加したり、ショートコードをテーマ側で追加したりして運用を続けた場合、新しいテーマに切り替えるに切り替えられないという事もあり(蓄積したコンテンツが引き継げなくなるという意味で)、



プラグインでカスタマイズしておくか、テーマ側でカスタマイズするかは、よく考えておいた方がいい問題です。



頒布されているテーマの中には、カスタム投稿タイプや、ショードコードがあらかじめ組み込まれているものもありますが、これらを、使い続けて生き、コンテンツが蓄積すればするほど、


何かの事情で他のテーマに変更しようとしたときに、テーマを変更できなくなる(蓄積したコンテンツが引き継げなくなるという意味で)ということも考えておきましょう。



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